2006年11月12日日曜日

功名が辻

このところ日曜日の夜、家にいるとなんとなく見てしまうようになっているのが大河ドラマの功名が辻。このドラマについては過去ログを見ると今まで悪くばかり書いて来た気がしないでもないけど(笑)、ここに来てかなり良く出来ているのではないかと思えてきた。

 もともとこの話、司馬遼太郎の小説のなかではかなり密度の薄い(?)作品だけにドラマの出来は脚本家の力量に係るところが大きいと思うのだが、特に信長、秀吉、そして家康の描かれ方を見ていると「関ヶ原」、「城塞」、「太閤記」などはいうに及ばず、「街道をゆく」、「この国のかたち」、「豊臣家の人々」・・・などなどといった司馬遼太郎の他の作品をかなり読み込んで、それらをひとつのストーリーとして巧く再構築しているのが良く伝わってくる。もっとも、淀の方と北の政所の確執が現代風に嫉妬をベースに描かれているのは何だかなという気がしないでもないし、かなりデフォルメ入っていたりもするけど、やはりこの脚本家さんはいい仕事しているのではないだろうか。

 舞台はこれから土佐に移り、雰囲気的にはかなり暗い方向へ向っていくことになるのだが、それをどのように見せてくれるのか、残る一ヶ月、楽しみにさせてもらいたいと思う。

・写真:大阪城公園(2006,11,08) *クリックで拡大