2011年11月8日火曜日

北杜夫


 北杜夫の訃報を知らなかったとはなんたる不覚。小学生の時に読書感想文で書いた昆虫記に航海記、中高生のころバイブルのように繰り返し読んだ青春記をはじめとして幽霊、夜と霧の隅で、白きたおやかな峰、輝ける碧き空の下で・・・と文庫本になったものはほとんど読んでだといっていいくらいかっては好きだったのに。

 中でも楡家の人びとは東京にいた頃、文庫本を片手に舞台となった青山や豪徳寺界隈を訪ねてみたりするほどはまっていた一作。その当時も青山といえば既にお洒落でリッチな街の代表格だったけど、バブル前ということもあって立山墓地周辺には小説の時代のころの猥雑で時代から取り残されたような雰囲気が残っていたけど今はどうなっているんだろう。本棚をあさればボロボロに成った文庫本がまだ残っているはずだし、久しぶりにどっぷり読んでみることにしよう。

・大阪城公園~十月桜と菊の祭典 ※クリックで拡大します